【作者】W. Panning
【メーカー】TM Spiele
【プレイ人数】3-5
【時間】1時間-1時間半
【概要&FGCでの楽しみ方】
ボクシングをテーマとしたゲームです。
ただし、スポーツ・ゲームというよりはギャンブルの要素が強くなっています。ボクシングという観点からみれば、このゲームはたいへんシンプルといえるでしょう。
各プレーヤーはヘビー級、ライト級の2人のボクサーをもっています。ボクサーは「アマチュア」「プロ」「チャンピオン」の3枚のカードからなっていて、ファイトマネーが異なっています。現在のランクを上にして3枚重ねたものを、このゲームでは1人のボクサーと言っているわけです。それとは別に数字の書かれたファイトカードのセットが配られます。これは全プレーヤー共通の内容となっています。
手番プレーヤーは自分のボクサーのうち1人を他のプレーヤーのボクサーに挑戦させます。挑戦されたプレーヤーと手番プレーヤーは、トレーニングと称して、自分のファイトカードから4枚まで選ぶことが出来ます。そして、リングにコマを置いて、試合開始です。試合は単純で、選んだ4枚のうちから1枚を裏にして出し、一斉に表にするだけです。小さい数字の方がダメージを受けて、差の分だけコマをKOマスの方へ動かします。ただし、「1」と「5」の数字はカウンターパンチで「5」にダメージが残ります。これを1ラウンドとし、3ラウンド行います。すなわち1人計3枚のカードを出すことになるわけです。一度使ったファイトカードはゲームから除外されます。KOマスに近いボクサーの負けとなり、ボクサーのランクを1つ下げます。勝った方はランクを上げます。ファイトマネーは双方もらえますが、勝者は倍です。また途中でKOマスにコマが入ったプレーヤーはKO負けでその時点で決着はついています。またKOされたボクサーはゲームから除外されます。
手番プレーヤーが移動し、同様に次の試合が行われます。ただし、自分よりファイトマネーが高く、直前に試合をしていないボクサーにだけ挑戦できます。またファイトカードが充分にないプレーヤーも試合は出来ません。
誰も挑戦できなくなったらゲーム終了です。
さて、以上はこのゲームの表の顔で、本当に面白いのは、これらのボクシングの試合に全プレーヤーが賭けるところにあるのです。ゴングが鳴る直前に、試合をする当のプレーヤー達自身から賭けます。この賭けの様子や、ファイトカードの残り具合などからあれこれ推理して、他のプレーヤーも賭けます。賭けに他のプレーヤーが応じた場合は、プレーヤー間のお金のやり取りになります。応じなかったら銀行とのやり取りです。銀行とのやり取りで負けたら、賭け金はボーナスとしてリングの横に積まれ、終了時にもっともファイトマネーの高いボクサーをもっているプレーヤーのものになります。
お金を最も稼いだプレーヤーの勝利です。
このゲームは中途半端なことをしていては楽しめません。明快にギャンブル・ゲームと割り切って、一試合一試合偏った賭け方をする方がゲームに没頭できます。その一方で強いボクサーを育てると盤上のボーナスを獲得でき、これがなかなかの金額になっていて馬鹿にできません。ですから試合に勝つのも大事です。
挑戦や賭けが消極的だとシステムそのものが機能しない可能性を孕んだゲームですが、なるべく活発なプレイになるような仕掛けは施してあります(詳細を説明するゆとりがないのが残念です)。けれども、これはプレーヤーの心がけでもありましょう。
始めはみんな条件が同じなので賭けの手がかりが少なく手探りで進み、進行手順もテンポよく捌かないと間延びする恐れがあります。このとっつきにくさは同じ作者の「ポートロイヤル」に通ずるものがあります。しかし、徐々に盛り上がりをみせ、面白くなっていく感覚も「ポートロイヤル」に似ています。
当会では、このゲームは他のゲームにない不思議な熱狂ぶりで歓迎されています。楽しみ方にコツがあるのかもしれませんが、じわじわとギャンブルを楽しむのが好きな人にはお勧めの独特なゲームといえるでしょう。
なお、プロ・ルールというのもあって、さらにスーパーチャンピオン、ワールドチャンピオンが導入されます。全プレーヤーのボクサーの強さが均衡していたら、延長戦という気持ちでプロ・ルール突入も熱いと思います。
箱
(美化委員)