対決の部屋 004  トラックス  Trax(2003/7/5)


今日の対決はニュージーランド生まれのアブストラクトゲーム、トラックスです。美化委員がいずれゲーム紹介で詳しく書くと思いますが、ルールを簡単に紹介しておきます。

trax box


プレーヤーは交互に白と黒の道が描かれたタイルを置きます。自分の色の道を二つの条件のうちどちらかひとつを満たすように繋げたプレーヤーが勝ちます。二つの条件とは

(1)ループする閉じた路(closed path)を作ること、そして

(2)一つの辺から反対側のもう一つの辺まで通じる道(途中でうねっていても構わない)を作ること。

タイルを置くときは、最終的に一辺が八枚のタイルからなる正方形になるように置かなければならないので、(2)の条件を満たす路は少なくとも8枚のタイルからならなければならないということになります。また、タイルを置くときは、少なくとも一辺で既に置かれたタイルと接していなければなりません。

路の描かれたタイルを繋げていくゲームは沢山ありますね。「1号線で行こう」「ターユー」、「メトロ」、などなど。トラックスがユニークなのは、タイルが一種類、道のパターンがそのタイルの表裏、つまり2種類しかないと言うところでしょうか。表には、真っ直ぐに伸びる白の道と同じく真っ直ぐに伸びる黒の道が交差したパターン(十字パターン)、裏には、90度方向にクイッと曲がっている白の道と、これに対向して同じく90度方向にクイッと曲がっている黒の道と、が描かれたパターン(曲げパターン)。

もう一つユニークなのが「forced play (強制追加手順)」という代物です。プレーヤーが新しいタイルを置いた結果、既に置かれているタイルとの関係で、今置かれたタイルに隣接する箇所に置かれるべきタイルのパターンが決まってしまう時があります。このような場合には、同じプレーヤーがその必然的に決まった場所にタイルを続けて置かなければなりません。単に交互に手番をやっていたのでは、決着はつきにくいわけですから、このforced playを上手く使うことが勝利の条件となります。2枚以上手番にタイルを置けるなんて、一見有利そうだけど、これがそうとも限らないところが面白くも深いところ。

さて、1回戦。私が先手(白)で、とりあえず十字パターンを最初の一枚で置く。次に美化委員が曲げパターンを置く。そこでとりあえず私が強制追加手順を狙って3枚目のタイルを置いてみました。この追加手番はちょっと気持ち良い。最初は閉じた路を作ろうとしましたが、広がりすぎてしまって失敗。置かれたタイルの枚数が増えて煮詰まっていたところ、美化委員がひょっこり必勝パターンを発見しました。そうか、あの形を作ってしかも先手だと必勝なのね。今度は気を付けよう。2回戦、美化委員先手。互いに先を読むようになって、無駄な強制追加手順をやらなくなりました。長期戦になりましたが、最後は私が道を辺から辺に繋げて勝利!

trax game1


このゲーム、ルールがシンプルなので、先読みがさほど苦になりません。アブストラクトゲームの苦手な人も取り組みやすいと思います。赤い地に白と黒の道の繋がっていく様は、なんとも美しい。2ゲームやってほぼ1時間でした。

後日、某おもちゃ屋さんの棚からトラックスの日本版を発見。「ループトラックス」と紹介されていたようです。タイルは同じですが、タイルを置くシートがついています。作者のメッセージもあります。なかなかの掘り出し物でした。

(ダジャレ委員)

【美化委員謹言】

私はカナダで発行されているアブストラクト・ゲーム関連の雑誌を購読している。その中に「Trax」が紹介されていた。興味をもったが、手に入りにくいようなので作者のデイヴッド・スミスさんから直接買った。今は流行らないタイプだろう。でも無くなることはあるまい。タイルは一種類しかない。それが何種類にも感じられる。ダジャレ委員が述べているように、後日、おもちゃ屋のデッドストックでバンダイから出ていた「Trax」を見つけた。日本のゲーム・メーカーには、是非この手のゲームをコンスタントに出し続けてもらいたい。一定の愛好者はいるだろうと思われる。

戦略など未熟である。これについては機会を改めて書きたい。


© Fontiva 2018