対決の部屋 023 デュエル(Duell) 


21歩の間合いをじりじりと詰めながら仕留めるタイミングを狙う。今日の対決はアンギャルド(En Garde)のリメイク、クニツィアの二人用ゲーム、デュエルです。

duel box


クニツィアの二人用ゲームを対決の部屋で紹介するのは幾つ目でしょうか。特に心がけて集めているというわけではない(と思う)のですが、クニツィアのゲームにはほとんど外れがないし、しかも一つ一つに工夫がある、と経験から分かると、とりあえずクニツィアなら買ってみようか、ということになるのです。

最初は入門ゲームです。剣士は最初相対して21コマ離れて立っています。手札から1枚を捨てて、そのカードに書かれた数(1~5)だけ自分の剣士を前進または後退させます。前進させてちょうど敵の剣士のいる場所に届く場合、これがヒットとなって、ヒットした剣士の勝ちになります。前進して相手を飛び越えたりしてはなりませんし、ボードを超えて後退してもいけません。相手に追い詰められて後退も前進も出来なくなったら、追い詰められたほうは負けになります。また、誰も勝者がでないうちに山札がなくなったら自分のスタート地点からより遠い位置にいる剣士が勝ちです。手札は手番の最後に補充できます。5回相手を倒したプレーヤーの勝利です。

カードの最も大きな数は5ですから、剣士同士が5コマ以内に入ったときにヒットすることができ、そしてヒットされる危険があるのです。2~3回手番を繰り返すと、決断の時がやってきます。うーん、ヒット圏内に入るべきか入らざるべきか・・・。じーっと相手の手札を見る(といっても透視は出来ないので気合だけです)、そして自分の手札を慎重に見る。果たしてどの数のカードを敵は持っているのであろうか。今までどの数が何枚出て、あとどれくらい残っているのか。その数が相手の手札に入っている確率はどれくらいなのか・・・。

相手にこの数のカードはない、と見切って大胆に相手の懐に飛び込んで成功したときの快感は格別です。逆に一度引いてしまって相手に追い詰められ降伏するとなんとも悔しい。大きな数のカードが有利なときもあれば不利なときもある。最後まで予断を許さない、緊張感あふれるゲームでした。入門ゲームはわたくしだじゃれ委員の勝利。

duel con02


次はいよいよ本番の基本ゲームです。ルールは同じですが、複数の枚数のカードでヒットできることと、ヒットに対し同じ数かつ枚数のカードをプレーして防御できること、が大きな違い。また、ヒットされて防御に成功した方は、続けて相手を攻撃できる権利を得ます。出たカードを覚えておくことはこの基本ゲームでは非常に重要です。

さて、入門ルールでもかなり面白いと思っていたけれど、この基本ルールは数倍面白い!!!戦略と駆け引きの幅がぐんと広がります。なるべく複数のカードを出してヒットしたいけど、前進するためにもカードは使わなくてはならないし、相手の出すカードによってはとっておくカードを変えなくてはなりません。非常に悩みます。5のカードばかり何度も引いた時に、美化委員からじりじりと2や3のカードで前進してこられてしまい追いつめられた時は悔しかった!!基本ルールでの勝負は美化委員に軍配があがりました。

今回のリメイクではアクションカードみたいなものが付いたらしいのですが、「ない方が面白い」と言い切った美化委員。ですからこちらのほうはなんともコメントできません。時には、大胆に、時には慎重に、ひらりひらりと剣を交わして勝負を挑む。カードの引きの運はありますが、非常に戦略的で、アブストラクトゲームに近い味わいです。短時間でしたが勝負の妙を堪能しました。これだからクニツィアはやめられない!


(ダジャレ委員)


【美化委員謹言】

シンプルな骨となるゲームシステムだけで戦略や駆け引きという肉付けの幅が多彩に出てくるのが、クニツィア作カードゲームのすごさだろう。リメイクのときにアクションカードでとってつけたような変化をもたせようとするのは、私の好みからいうとあまり歓迎できない。これはアブストラクト・ゲーム好きの僻目だろうか。このゲームは基本ルールだけで、なぜか間合いとかタイミングとかフェンシングの雰囲気が出てくるから不思議だ。それで充分面白い。


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